歯列矯正
ORTHODONTIC
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歯列不正とは
現在、歯科医療では「修復」から「健康を支える」医療への転換が起こっています。むし歯や歯周病など細菌由来の疾病は克服されつつあり、予防が診療の中心となる歯科医院がかなり増えてきました。しかし、予防にはいくつもの壁があり、その一つとして歯列不正があげられます。
列不正の多くは狭いお口である「狭窄歯列」(歯が立ち上がって並ぶことができない歯列不正のために口の中が狭く低い状態、未完成な歯並び)であり、それは遺伝によるものだけでなく授乳や食事等の成長期の環境によって顎の発育が促せなかったことが、様々な研究や調査でわかってきています。 -
新技術:SH療法
独自に開発したスライデックス(SlideX®)というスプリングを組み込んだ取り外し式装置(SHA)によって、夜間睡眠時8時間を目安に、その人が本来の顎の大きさまで広げる「顎の拡大治療」が比較的可能になりました。
従来のワイヤー矯正の場合、睡眠時無呼吸症候群の悪化や歯根吸収、ブラックトライアングルの出現があり、可撤式小矯正の場合は治療の適応時期が限られたり、装置が壊れやすい、長時間の装着が必要とデメリットが多かったのですが、SH療法は1日8時間以上の装着で何歳の方でも人に気づかれることなく安全に歯並びを変えることができます。 -
SH療法が叶える未来
SH療法を用いることにより、歯並びだけでなく、歯列不正から起こるむし歯や歯周病、睡眠時無呼吸症候群、顎関節症など様々な疾患や、鼻炎、頭痛などの諸症状から滑舌などに至るまで改善の報告が多く集まるようになりました。
永久歯が生えそろう10代の半ばまでの大切な時期に、健全な歯列が完成できるよう、正しい授乳や咀嚼の大切さを患者さんにお伝えする大切な役割も担っていると考えています。
歯科医師のみならず歯科衛生士、栄養士、歯科受付助手などとともに研鑽を積み、多くの患者さんや医療者にお伝えする取り組みも行っています。